2008(著)伊坂幸太郎
裏表紙説明
1、CDショップに入りびたり、 2、苗字が町や市の名前であり、 3、受け答えが微妙にずれていて、 4、素手で他人に触ろうとしない。 ――そんな人物が身近に現れたら、それは死神かもしれません。1週間の調査ののち、その人間の死に〈可〉の判断をくだせば、翌8日目には死が実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う6つの人生。 日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作ほか、「死神と藤田」「吹雪に死神」「恋愛で死神」「恋路を死神」「死神対老女」を収録。
感想(ネタバレあり)
死をテーマにしながらも主人公千葉の軽く絶妙にかみ合わない会話で重苦しい印象を受けません。
それぞれの短編は、死神千葉と調査対象者との8日間が描かれます。
各短編で見ても良作で楽しめると思いますが、最後の「死神対老女」を読めば全て繋がります。
「恋愛で死神」から50年以上の時間が経過していることが分かり集大成となる短編です。
短編の構成からなる本書ですが、「短編集」ではなく繋がり・関連がありこの本に限っては必ず最後まで読んでほしいところ。最後まで読み終えたとき、自分は味わったことのない感動を覚えました。
おすすめの本は?と聞かれたとき自分は必ず勧める本の1つとなっています。
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