2001(著)東野圭吾
裏表紙説明
運命は、愛する人を二度奪っていく。
自動車部品メーカーで働く39歳の杉田平介は妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美と暮らしていた。長野の実家に行く妻と娘を乗せたスキーバスが崖から転落してしまう。 妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。 その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。 外見は小学生ながら今までどおり家事をこなす妻は、やがて藻奈美の代わりに 新しい人生を送りたいと決意し、私立中学を受験、その後は医学部を目指して共学の高校を受験する。年頃になった彼女の周囲には男性の影がちらつき、 平介は妻であって娘でもある彼女への関係に苦しむようになる。
98年度ベストミステリーとして話題をさらい、広末涼子主演で映画化、志田未来主演で連続ドラマ化もされた東野圭吾の出世作。累計200万部突破の伝説のベストセラー。
感想(ネタバレあり)
奇妙な形で家族愛が描かれている切ない物語。
あり得ないことだけど、数年間の生活を丁寧に描いていて、スラスラ読めると思います。
物語終盤で出てくる
「運命は愛する人を2度奪っていく」
っていうフレーズに泣きそうになりました。
この物語を最後まで読み終えた時、初めて「秘密」というタイトルの意味が分かる、文句なしの名作だと思います。
ミステリーで有名な東野圭吾さんですが、自分は彼のSF作品にすごく魅力を感じます。
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